偽物販サイト詐欺に注意!手口と対策

対策

在宅が増えて、服や日用品も通販サイトで購入することが増えたなあ。

大好きなキャラクターのTシャツがこのサイトは半額で売ってる

他のサイトではここまで安く売っていないし、買っちゃおうかな♪

ちょっと待った!その通販サイトは大丈夫かな?

物販サイトの中には、実在する通信販売サイトを模倣したり、連絡先等を偽った通信販売サイトもあるんだ。個人情報を抜き取られたり、注文したものと異なる模倣品が届いたり、商品が届かず返金もされないなどといったトラブルもあるので、注意が必要だ。

ええっ!そんなサイトがあるなんて、怖いね。

どうやって注意したらいいんだろう。

悪質な通信販売サイトかどうかを利用者側が見極めることが重要だ。

インターネット詐欺の手口を知り、チェックポイントを確認しよう。

偽物販サイト詐欺とは

実在する企業の正規サイトを模倣したり、連絡先等を偽った偽の通販サイト(偽サイト)を使った詐欺を「偽物販サイト詐欺」と呼びます。偽サイトは、ユーザーの個人情報抜き取りや金銭窃取などを狙った詐欺サイトで、多くは海外にあるサーバを利用し、管理・運営されています。

消費者庁が発表した「令和3年版 消費者白書」によると、注文した商品が届かない「商品未着」、注文した商品とは異なる商品を業者が送付する「注文品違い」、業者と連絡が取れなくなる「連絡不能」のトラブルが、2020年は急増しています。
トラブルの増加の背景には、電子商取引市場の拡大、コロナ過で通販の利用機会が増加したことに加え、偽サイトによる被害が出たこと等が原因として考えられます。

令和3年版 消費者白書「商品未着・連絡不能等に関する消費生活相談件数の推移」

トラブルを避けるには、悪質な通信販売サイトかどうかを利用者が判断することが必要です。

偽物販サイト詐欺の被害内容

よくある手口としては、正規のサイトをそっくりそのまま模倣して、商品の値段を極端に安く書き換えたり、入手困難商品を注文可能に見せかけるなどしてユーザーの興味を引く方法です。加えて、支払い手順を「銀行振込のみ」にし、振込先を詐欺業者の口座に書き換えます。「安い店を見つけた」と思ったユーザーが購入し詐欺業者の口座へ振り込みますが、当然商品は送られて来ず、返金もされません。

模倣品を売る詐欺サイトもあり、「購入した商品と異なる商品(模倣品・偽物)が送られてきた」商品が届かず連絡も取れない」といった被害も多く発生しています。

また、「カード情報を入力したが決済完了にならない」など、クレジットカード情報やログイン情報を盗む目的の詐欺サイトもあります。

偽サイトを使った詐欺では、通販サイトの運営企業を装った「なりすましメール」からの「フィッシング詐欺」による被害もあります。メールやSMSなどで「決済ができませんでした」「登録データに問題が見つかりました」などのメッセージが届き、リンクをクリックすると本物そっくりに作られた偽サイトに飛び、個人情報を入力するよう仕向けられるのです。

以下記事では、「なりすましメール」や「フィッシング詐欺」の様々な手口と対策を紹介しています。
>フィッシング詐欺に注意!手口と対策
>なりすましメールとは?手口と対策

偽物販サイトを見分ける方法

偽物販サイトの特徴

詐欺目的の通販サイトには、下記のような特徴があります。

①商品の販売価格が極端に安い
②入手困難な商品が販売されている
③決済方法が銀行振込のみ・振込先の銀行口座が個人名義
④連絡先の電話番号・住所の記載が無い(もしくは携帯電話番号・デタラメな住所)
⑤問い合わせ先のアドレスが、フリーメールのドメイン
⑥日本語表現がおかしい
  など

一般的な相場の半分以下の金額設定にしているなど、相場より異常に安すぎる場合は偽サイトを疑いましょう。

決済方法についても、正規の通販サイトであれば、銀行振込・カード決済・電子マネー・代引きなど複数の支払い方法に対応していますが、偽サイト・詐欺サイトでは「メンテナンスに伴うサービス一時停止」などの理由を付け決済手段が不自然に制限されていることがあります。

サイトのURLを確認する

上記にあてはまる場合、偽サイト・詐欺サイトの可能性が高いと考えられます。疑わしい場合は、サイトのURLを確認しましょう。
例えば正規サイトは「www.amazon.co.jp」のはずなのに「www.amazn.com」となっているなど、似て非なるURLが使われていることがあります。

またSSLサーバー証明書(Web サイト運営者の実在性を確認し、ブラウザとサーバーの間でやりとりされるデータの暗号化を行う電子証明書)が導入されたサイトにアクセスした場合は、ブラウザのURL欄の左側に鍵のマークが表示されるか、URLの文字列が「https://~」で始まっています。近年のフィッシングサイトもこのサービスを導入してきてはいますが、Webサイト所有者の身元確認を強化したEV SSL(Extended Validation証明書)をフィッシングサイトで導入することは難しいと思われるため、サイトにEV SSLが導入されているか(発行先が記載されているか)も確認してみてください。

例)三菱UFJ銀行

例)三菱UFJ銀行

偽サイトの一覧

各企業も公式サイトで偽サイトやなりすましメールなどの注意喚起をしています。偽サイトの一覧や、正規サイトとの見分け方を載せていることもあるので、該当企業の公式サイトは必ず確認しましょう。

以下へ、一部の企業サイトのリンクを載せておきます。

▽【楽天市場】「楽天を装ったWEBサイト」一覧
https://ichiba.faq.rakuten.net/detail/000009756

▽【ビックカメラ.com】悪質な偽サイトにご注意ください
https://www.biccamera.com/bc/c/info/report/caution.jsp

▽AmazonからのEメール、電話、テキストメッセージ、またはウェブページかどうかを見分ける
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=G4YFYCCNUSENA23B

偽物販サイトで被害に遭った時の対処法

トラブルや詐欺の被害に遭ったと判明したら、すぐに対処しましょう。

銀行やクレジットカード会社に連絡・相談する

口座振込やクレジットカード払いをした場合、被害に遭ったと判明した時点ですぐに振込先の金融機関やクレジットカード会社に被害の連絡をして対応を仰ぎましょう。

クレジットカード情報を盗まれた場合も、不正利用がされていなければ、口座の凍結カードの利用停止などで事前に不正利用を防ぐことができます。

各種サービスのログイン情報を入力した場合は、パスワードを変更する

偽サイトでログイン情報を入力してしまった場合は、すぐにパスワードを変更しましょう。すぐに対処しないと、不正にログインされてしまい、住所、電話番号、カード番号などの重要な個人情報を盗まれる恐れがあります。
複数のサービスで同じパスワードを使用していた場合は、すべてのサービスでパスワードの変更が必要です。

地元警察や消費生活センターに連絡・相談する

商品が送られてこない、偽ブランド品が送付されたなどの場合は、取引時の画面、相手とやり取りしたメールの内容、相手の口座番号、振込記録など、取引相手に関する資料を手元に用意し、居住地を管轄している地元警察署に連絡してください。

被害の相談が必要な場合は、国民生活センターまたは消費生活センターに連絡すると親身に相談に乗ってくれます。

一般社団法人全国銀行協会公式サイト
 …金融犯罪に遭った場合の各銀行の相談・連絡先

都道府県警察サイバー犯罪窓口
 …具体的な被害に遭った場合に連絡

消費者ホットライン(188 ※全国統一番号)/各地域の消費生活センター
 …商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せ、相談

偽物販サイト詐欺に遭わないための基本対策

そもそも偽サイトに出くわさないようにするため、基本的に以下は心掛けておきましょう。

①アプリが利用できるものは、Webではなくアプリからログインする
②検索して出てきたサイトは、偽サイトの可能性があることを忘れない
③メールやメッセージで送られてきたURLを不用意に押さない
④SNSの広告から飛んだサイトも、偽サイトの可能性があることを忘れない

まとめ

もし詐欺にあってしまった場合は、すぐに銀行やカード会社、警察のサイバー犯罪相談窓口、消費生活センターなどの窓口に相談しましょう。速やかに対応することが詐欺被害を最小限に留める可能性を高めます。

また、偽物販サイト詐欺にあわないよう普段から対策し、情報の真偽を確認する習慣を身につけておきましょう。インターネットを利用する私たちがデジタルリテラシーを高めていくことが、一番の詐欺被害減少につながります。

偽サイトに対する知識を身につけて、悪質な通販サイトかどうか利用者側が見極めることが重要だ。