特殊詐欺とは
昨今の新型コロナに関する還付金詐欺や、コンビニエンスストアにて販売されているプリペイドカードを購入させて詐欺を行うといったことが多発している。
その手口は年々巧妙化しており、親族を騙るのではなく警察や金融機関の関係者を騙る手口、銀行振り込みを避けて現金を郵送させようとしたり、銀行のカードを送らせようとしたりするなど様々な手段で詐欺を行う。
これらの詐欺行為を特殊詐欺と呼び、各メディアでも聞くこともある言葉でもあると思う。
そもそも特殊詐欺とはどういったものなのか、警視庁の公式HPによると、
“特殊詐欺とは、犯人が電話やハガキ(封書)等で親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、医療費の還付金が受け取れるなどと言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪(現金等を脅し取る恐喝や隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る詐欺盗(窃盗)を含む。)のこと” 出典:警視庁公式 HP(https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/tokushu/furikome/furikome.html)
簡潔に言うと、面識のない不特定多数の者に対し、電話その他の通信手段を用いて、対面することなく被害者をだまし、被害者に現金などを交付させたりする詐欺のことである。
特殊詐欺の手口
それでは特殊詐欺についてどのような手口があるのか、警察当局では令和2年1月1日より、特殊詐欺の手口について以下の10種類に分類している。
■オレオレ詐欺
親族等を名乗り、「鞄を置き忘れた。小切手が入っていた。お金が必要だ」などと言って、現金をだまし取る(脅し取る)手口。
■預貯金詐欺
警察官、銀行協会職員等を名乗り、「あなたの口座が犯罪に利用されています。キャッシュカードの交換手続きが必要です」と言ったり、役所の職員等を名乗り、「医療費などの過払い金があります。こちらで手続きをするのでカードを取りに行きます」などと言って、暗証番号を聞き出しキャッシュカード等をだまし取る(脅し取る)手口。
■架空料金請求詐欺
有料サイトや消費料金等について、「未払いの料金があります。今日中に払わなければ裁判になります」などとメールやハガキ(封書)で知らせ、金銭等をだまし取る(脅し取る)手口。
■還付金詐欺
医療費、税金、保険料等について、「還付金があるので手続きしてください」などと言って、被害者にATMを操作させ、被害者の口座から犯人の口座に送金させる手口。
■融資保証金詐欺
実際には融資しないのに、簡単に融資が受けられると信じ込ませ、融資を申し込んできた人に対し、「保証金が必要です」などと言って金銭等をだまし取る(脅し取る)手口。
■金融商品詐欺
価値が全くない未公開株や高価な物品等について嘘の情報を教えて、購入すればもうかると信じ込ませ、その購入代金として金銭等をだまし取る(脅し取る)手口。
■ギャンブル詐欺
「パチンコ打ち子募集」等と雑誌に掲載したり、メールを送りつけ、会員登録等を申し込んできた人に、登録料や情報料として支払わせて金銭等をだまし取る(脅し取る)手口。
■交際あっせん詐欺
「女性紹介」等と雑誌に掲載したり、メールを送りつけ、女性の紹介を申し込んできた人に、会員登録料金や保証金として金銭等をだまし取る(脅し取る)手口。
■その他の特殊詐欺
上記の類型に該当しない特殊詐欺のことをいいます。
■キャッシュカード詐欺盗(窃盗)
警察官や銀行協会、大手百貨店等の職員を名乗り、「キャッシュカードが不正に利用されているので使えないようにする」などと言って、隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る手口。
出典:警視庁
特殊詐欺被害にあわないために
特殊詐欺被害にあわないための対策について、様々な手段があるが警察当局が出している対策方法を紹介しよう。
■電話の防犯機能
特殊詐欺の被害のほとんどが、自宅の固定電話に直接出たことがきっかけで被害に遭っている。
そこで下記の機能を使用して対策をたてよう。
・電話番号通知サービスを利用し、「非通知」の電話に応答しない
「非通知」で電話してくる相手に応答する必要はない。
電話帳機能がある電話機であれば、通知された電話番号が電話帳に登録されているか判別する機能が付いている場合があり、この機能を利用することで知らない相手の電話に出る必要がなくなる。
電話番号通知サービスのご利用方法や機能がついているか不明な場合は、ご利用されている電話会社にお問い合わせて確認を取ることも必要。
・常時留守番電話に設定し、内容が確認できるまで応答しない
本当に用件がある相手であれば、留守番電話にメッセージを録音するはず。
留守番電話のメッセージを確認して折り返し電話することで、不審な電話への対応を防止できる。
■必ず誰かに相談
犯人は言葉巧みに話しを進めるので、一度電話に出てしまうと相手のペースに巻き込まれて冷静な判断ができなくなってしまう可能性がある。
しかし、犯人の話は事実無根のおかしな話なため、冷静な第三者に相談すれば、「詐欺ではないか」と気付くケースがほとんど。
電話でお金の話が出たときは、必ず誰かに相談してから対応していこう。
相談できる相手がいない、又は相談しても本当かどうか分からないというような場合には、
お住まいの地域の都道府県警察の相談窓口や最寄りの警察署に相談をしよう。
■家族と連絡を取り合う
ご家族と離れて暮らす方が多くなっているため、定期的にご家族で連絡を取り合い、「家族の絆」で被害を防ぎましょう。
■金融機関等での声かけに協力
各都道府県警察からの要請により、金融機関等では高齢者が高額出金する場合に声かけによる使途確認をしている。
被害を防ぐためにも、お金の使途の確認する声かけには協力をしよう!
■「だまされた振り作戦」
もし、ご自宅に犯人から電話があったときには、だまされた振りをしつつ、警察に通報しよう。
その他、各都道府県警察では様々な対策方法を紹介しているので、気になる場合はお住まいの地域の各都道府県警察のHPを確認してみよう!
被害にあったかもしれないと思ったときは?
もしご自身または親族や近しい人が特殊詐欺にあったかもと思った時は、下記の相談窓口に連絡をしてみよう!
警察相談専用窓口 #9110
消費者ホットライン 188
未公開株通報専用窓口(日本証券業協会) 0120-344-999
特殊詐欺のことを知ることで、少しでも被害が減る事の一助になればと思います。