企業の正規HPに似せたサイトを使って個人情報を不正に取得したり、企業の名を装ったメールを送り、個人情報を取ろうとするフィッシング詐欺など、Webサイトやメールを使用した詐欺や不正アクセス、ウイルスなどが多くなってきています。
本記事ではフィッシング詐欺などWebサイトやメールを使用したサイバー攻撃について簡単に解説してきます。
Webサイトやメール・SMSを使用したサイバー攻撃
それではWebサイトやメール・SMSを使用したサイバー攻撃の代表的な手口・手段を見ていきましょう。
■フィッシング
フィッシングは有名企業や金融機関などを装った偽メールを送り付け、偽のWebサイトに誘導し、個人情報をだまし取る行為。
例として下記のようなものがあげられる。
メールにて有名サブスクを装い会員情報が停止したなどの文言のメールを送り、本文に記載されている本物に巧妙に似せた偽物のサイトのURLをクリックさせて、アカウント情報や個人情報を不正に取得しようとする。
語源は、もともとfishing(釣り)から。ただしつづりはPishingに変化している。
■ファーミング
ファーミングとはフィッシングの発展版で、システム設定ファイルを改ざんして、Web閲覧者が正しいドメイン名を入力しても、偽のサイトへ誘導する攻撃。
閲覧者のWebブラウザー上のURLは正規と同じものが表示されているため、偽サイトだと判別するのが非常に難しい。
例として下記のようなものがあげられる。
利用しているユーザーのhostsファイルがウィルスやワームにより、書き換えられて偽サイトへアクセスするように設定変更がされた。
語源は、収穫や農業を意味するfarmingから。ただしつづりはpharmingに変化している。
■ワンクリック詐欺
Webサイト・メール・SMSなどに記載されているURLや画像をクリックするだけで、不当な料金を請求される攻撃。
例として下記のようなものがあげられる。
出会い系サイト等で画像をクリックすると、「ご入会ありがとうございます。」と表示され、個人情報を取得したとみせかけて、料金を支払いを迫る。
■クリックジャッキング
Webサイトの閲覧者を視覚的にだまして、一見正規に見えるWebページをクリックさせることで、実際には閲覧者の意図しない操作をさせる攻撃。
例として下記のようなものがあげられる。
Web上で非公開になっているブログや個人情報を公開させてします。
語源は、click(クリック)+jacking(ジャッキング)。
■その他のWebサイトやメール・SMSを使用したサイバー攻撃
・Webビーコン
Webビーコンとは、WebページやHTML形式の電子メールに埋め込まれた、非常に小さなサイズの画像のことである。
ユーザーがWebページやメールにアクセスしたという情報を、サーバーに伝えるために用いられる。
このシステムを利用して閲覧者のメールアドレスなどを不正に入手する。
・ドライブバイダウンロード
Webサイトを閲覧した際、ユーザーの気づかぬ間に、勝手にマルウェアをダウンロードさせる攻撃。
主にユーザーのパソコンのOSやアプリケーションの脆弱性を突いて行われ、ダウンロード後、勝手にマルウェアがインストールされることが多い。
・スミッシング
スミッシングとは、携帯電話やスマートフォンのSMSを利用したフィッシング詐欺のSMS版。
SMSに金融機関や有名企業の名を騙り、SMSの記載されているURLにアクセスさせて個人情報を不正に取得する。
・SEOキャッシュポイズニング
Googleなどの検索サイトにおいて検索結果の上位に、マルウェアに感染させるWebサイトを表示させる行為。
「検索結果の上位をクリックする」、「検索上位のサイトは安全だろう」という心理をついた手口。
Webサイトやメール・SMSを使用したサイバー攻撃の被害にあうと
Webサイトやメール・SMSを使用したサイバー攻撃の被害にあうと主に下記のような被害が想定
されます。
・迷惑メールが大量に送られてくる。
・個人情報を不正に取得され、悪用される。
・利用しているPCがウイルスに感染する。
・身に覚えのない請求書が送られてくる。
・Webサイト運営者やブログ運営者は非公開のページを勝手に公開される。
Webサイトやメール・SMSを使用したサイバー攻撃の対策
・無視をする
主にワンクリック詐欺等の不当な金銭要求に対して、不安を煽るような文言があるが、不安から行動を起こすより、「無視する」ことが最善な対応と考えられる。
・不審なURLにアクセスしない。
主にフィッシングやスミッシングなどで送られてくるメール・SMSに記載されているURLにアクセスをしない。
近年はフィッシング詐欺をはじめ、手口が巧妙になってきています。
怪しいメールは開かない、不審なURLにアクセスしないなどの自衛をしつつ、不安な場合は、専門家に相談などをして対策をしましょう。